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Artist:Akitsuna Komori Exhibition Curation,Artist statement :Chikei Hara Statement translation :Nanan Furuya Invitation design :Liam Price Critical essay :Rintaro Fuse lighting engineer:Yugo Kusaka

美術作家・小森紀綱の個展キュレーションとアーティストステートメントを執筆しました。

プレス文

小森紀綱は宗教的対象やルネサンス、バロック期の古典絵画から引用したアトリビュートを組み合わせることで形而上学的絵画を制作しています。異なる宗教や様式をコラージュするように織り交ぜることでそこにあった共通項や相違を紡ぎ出し位相関係にある物事を手繰り寄せています。「人がなにかに対して抱く印象を共通的に導き出したイメージ像」を小森自身に根ざしている宗教観や自然哲学と結びつけられることで宗教的肖像として変質するのです。認知の枠組みの外側に目を向けることは現実の向こう側に広がる世界を創造し、美術史や宗教史上の多元的な歴史のパラタイムをつなぎ合わせることでしょう。

本展示のタイトル「生への誄詩」は仏教の経典において人が免れ得ぬ四つの苦(生・老・病・死)を弔うことを意味します。生前の者に対する偲びは生まれることに対する苦しみだけでなくその先で生きることと一つなぎにある死をどのように見据えるかを示唆します。